ここがポイント
■ Wi-Fiとは
■ 携帯会社の電波とは
■ おまけ
Wi-Fiとは
「Wi-Fi」と聞くとどんなイメージをされますか? 「Wi-Fi」=「データ消費をしない通信」と思われている方も多いです。
Wi-Fiは通信のできる機械同士を無線で接続する技術。正確には国際標準規格であるIEEE 802.11規格を使用し、その認証を受けたものがWi-Fiとなります。
ではなぜ「データ消費をしない通信」と思われがちなのでしょうか。それは携帯会社の料金の仕組みが原因。携帯会社の電波を使ったモバイルデータ通信にはデータ消費という概念があって、ある一定以上の通信を行うと高速で通信することができなくなります。
Wi-Fiが携帯会社のデータ消費をしない理由はその裏の仕組みのおかげです。
Wi-Fiの親機(Wi-Fiの電波を発する中心となる機械)となる機械には、多くの場合光回線サービスが接続されています。この光回線そのものに「データを消費する」という概念がありません。光回線は「常時接続」、携帯電話の料金風に言い換えると「データ無制限」。
光回線のようなデータを消費しないインターネット接続サービスに、Wi-Fiを使って接続、利用するので、結果的に携帯会社のデータ消費を行わないというわけです。Wi-Fiそのものがデータ消費をしないわけではありません。
携帯会社の電波とは
携帯電話の電波は、携帯会社各社が基地局を設置、そこから発せられる電波と通信技術(4G LTE、5G等)、裏のネットワーク等によって成り立っています。携帯電話料金のデータを消費するのはこの電波を使った通信となります。
では、携帯会社各社はなぜ契約しているデータ容量の上限に達すると通信制限となる仕組みを採用しているのでしょうか。
それは同時に通信できるデータ総量に限りがあるから。特にモバイルの場合は、1人1台のスマートフォン保有が当たり前。数千万人(台)が同時にインターネットに接続すると、ネットワークがパンク。通信ができなくなる恐れがあります。
限りあるネットワーク資源を有効活用するために、お支払いいただく月額料金に応じて、利用できるデータ容量が決まる今の携帯会社の料金体系が出来上がりました。
おまけ
Wi-Fiの親機(Wi-Fiの電波を発する中心となる機械)は必ず光回線に接続しているわけではありません。このように、携帯会社の電波を使ってインターネットへ接続している場合もあります。
電波と電波を使っているので非常にややこしいですが、「インターネットへの接続(WAN側)には携帯会社の電波」「Wi-Fiの親機とスマートフォン、パソコンとの通信にはWi-Fi」という構成です。具体的に有名なサービス例でいうと「SoftBank Air等のホームルーター」。これを持ち運びるようにした同じく「SoftBankのPocket Wi-Fi」になります。
携帯会社のネットワークには限りがあるものの、通信技術やそのネットワークへの投資が進む中で徐々に扱えるデータ通信の総量も増えてきています。そう遠くはない未来には、インターネットへ接続する手段すべてが携帯会社の電波を利用する時代がやってきます。