ここがポイント
■ クラウドとは何か
■ クラウド上のコンピューターはどこにある?
■ オンプレミスとの違い
■ クラウドサービスのメリット/デメリット
クラウドとは何か
クラウドとは、世界のどこかにあるサーバ等のコンピューターにインターネット等ネットワークを経由して接続、そこで提供されている機能等をサービスとして利用することです。
「Googleフォト」というクラウドストレージサービスを例に考えます。
クラウドストレージとは、提供元サービス会社に写真や動画のデータファイルを預けて、保管。好きな時にインターネット等をネットワークを経由して閲覧、ダウンロードすることができます。万が一、自分のパソコン、スマートフォン上にある写真が故障などで消失したとしても、クラウド上に預けてあるので安心です。
クラウド上のコンピューターはどこにある?
そんな写真を預けているコンピューターはどこにあるのでしょうか。当然、雲の上にはありません。世界のどこかに置いてあります。
そのコンピューターの置かれている場所は非開示が原則。
多くの場合は「データセンター」と呼ばれる特別な施設内にあります。災害に強く、中はコンピューターを置くには最適な気温に保たれています。セキュリティも強固、限られた人間しか立ち入ることができません。
このデータセンターの中にあるコンピューターに利用者の写真が保管されているというわけです。
利用者はこのコンピューターにインターネットを経由してアクセスして写真を見たり、ダウンロードしたりすることができます。クラウドというと、非常に抽象的な表現で分かりづらい面がありますが、このように物理的なイメージができるとクラウドという言葉への抵抗感が薄れるのではないでしょうか。
クラウドの定義は広く、インターネット等のネットワークを経由して利用するサービス全般を指すこともできます。見方によれば、スマートフォンで通信して利用するアプリ、サービスはすべてクラウドサービスであるということができるかもしれません。
オンプレミスとの違い
クラウドの対義語ともいうべき表現に「オンプレミス」という言葉があります。
オンプレミスは、すべて自分たちで設備を構築して、運用する形態。上記の例であれば、データセンター内の部屋を自分で借りる、その中に置くコンピューターを自分で用意する、そこへ接続するネットーワークを自分で用意する、コンピューター上で利用する機能はすべて自分で利用する。すべて自分で完結するのがオンプレミスとなります。
一方、クラウドは「サービスとして機能を利用させてもらう」形態。これを提供している設備や運用はサービス提供元が行い、利用者が自分で行うわけではありません。その代わりに月額料金等、対価(利用料)を支払うことで機能を利用させてもらいます。利用者はオンプレミスに比べると、構築・運用コストを大幅に削減することができます。
クラウドサービスのメリット/デメリット
代表的なクラウドサービスのメリット、デメリットになります。
メリット
■ 自前で構築・運用することに比べると大幅なコストカットができる
■ 利用者は機能を利用するだけなので、それを実現する知識や技術を身に着ける必要がない
■ 万が一利用者のパソコン、スマートフォン等の手元の機器が故障しても、クラウド上にデータがあるので安心
デメリット
■ クラウド上にあるコンピューターに大規模故障が発生すると利用者全員に影響が発生する可能性がある
■ サービス提供元がサービスを提供終了をすると、そこにある機能、データは二度と利用することができない
■ 個人情報などの重要な情報がサービス提供元に筒抜けになる可能性がある
利便性が高い一方で、万が一があると大変なのがクラウドサービス。メリット、デメリットを理解して上手に利用しましょう。