ここがポイント
■ DSDSとは何?
■ DSDSのメリット
■ DSDSのデメリット
■ 組み合わせ事例
DSDSとは何か
DSDSとは「dual sim dual standby」の略。スマートフォンの中に、携帯会社と接続するためのSIMカードを2枚挿して利用することを言います。
DSDSのメリット
1台のスマートフォンに2枚のSIMカードを挿していったいどんなメリットがあるのでしょうか。
ずばり大容量通信を利用しても月額料金を安く抑えることができます。
携帯会社は用途に合わせたプランを用意されていて、用途を特化したプランの月額料金はその分おトクになる場合が多いです。
①音声SIM+データ通信:一般的なスマートフォン向けのSIMカード。SIMカード1枚でデータ通信も可能。多種多様な料金プランがあります。
②データ通信特化料金プラン:データ通信専用プランを指します。090/080を使った電話はできません。050のIP電話、LINEトークなどのアプリを利用したIP電話は利用することができます。用途がデータ通信に限られるので、月額料金が音声対応SIMよりもオトクです。
③通話専用特化料金プラン:データ通信容量が1GB以下で月額料金が安い料金プラン用のSIMカードを指します。厳密には、通話専用SIMというものが存在しているわけではありません。
①単体の月額料金に比べ、「②+③」の組み合わせのほうが月額料金が安くなる場合があります。DSDSを利用して、②と③のSIMカードを1台のスマートフォンで利用すれば、月額料金を安く抑えることができるというわけです。
メイン回線のデータ容量がなくなった時のバックアップとする使い方もできます。
DSDSのデメリット
【DSDS対応スマートフォンは限られる】
DSDSはどんなスマートフォンでも利用可能というわけではありません。DSDS対応スマートフォンのみで利用可能。
DSDS対応であっても、物理的なSIMカードを2枚挿すことができない場合もあります。片方はSIMカード、片方eSIMというパターンがこれで、具体的にはiPhone12などがこのパターンにあてはまります。
【2枚のSIM同時利用は不可】
同時待ち受け(両方のSIMカードで電話ができる場合、両方の電波番号で着信することはできる)は可能ですが、同時利用はできません。主回線(SIMカード)と副回線(SIMカード)を指定し、利用者が任意で切り替えます。
同時利用できる仕組みをDSDA(dual sim dual active)といい、海外では対応スマートフォンが発売されていますが、2021年1月現在日本では対応するスマートフォンはありません。
【消費電力が上がる】
2回線(SIMカード)分同時に待ち受けをする状態になるので、消費電力は1回線(SIMカード)の時よりも上がります。
【すべての通信規格に対応していない場合もある】
主回線(1枚目のSIMカード)では5G、4G、3Gとすべての通信規格を利用できるものの、副回線(2枚目のSIMカード)では4Gのみ対応という風に両方が同じ通信規格に対応していない場合があります。
上記のデメリットを理解して、DSDSを上手に活用するようにしてください。
組み合わせ事例
【事例1:主回線:1GB以下月額980円プラン 副回線:大容量データ通信専用プラン】
主回線には電話の待ち受け用として、1GB月額980円以下になるようなプランを選択。副回線には大容量で月額料金の安いデータ通信専用プランを選択してトータル月額料金を抑えます。
【事例2:主回線:大手携帯会社 副回線:IIJ esimプラン】
IIJ esimプランは「月額150円 初回追加データ量1GB 350円/回 2回目追加データ量2GB~10GB 450円/1回1GBあたり」。データ量の追加料金がとても安いので、主回線のバックアップとして利用可能。
【事例3:主回線:大手携帯会社 副回線:楽天モバイル】
楽天モバイルは最初の1年間は月額料金無料(2021年1月現在)。これを副回線にして、主回線のデータ利用量を抑えることが可能。