この記事ではNTT東日本、NTT西日本が提供するフレッツ光を解説します。現在では、個人がこの2社に直接申し込み、契約する理由はほとんどありません。必ず最後までこの記事をご確認ください。
ココがポイント
■ フレッツ光(フレッツ光ネクスト)とは
■ 10Gpbsプラン
■ 高音質ひかり電話(0AB~J型IP電話)
フレッツ光(フレッツ光ネクスト)とは
※初期費用は「標準工事費19,800円(税込)+契約880円(税込)」
※料金詳細は必ず公式ホームページをご確認ください
※最大通信速度は下りのみ表記しています。
NTT東日本、NTT西日本にて現在提供されている光回線サービスは「フレッツ光」、正しくは「フレッツ光ネクスト」となります。
出典:NTT西日本ホームページ
なぜネクストなのかというと、「NGN(Next Generation Network)」と呼ばれる光ネットワークにて提供されているためです。厳密には従来のネットワークに比べて優れた点も多いのですが、このNGNの詳細を利用者として理解する必要はなく、最新の光ネットワークで提供されるぐらいの理解で問題ありません。
上記の料金には「インターネット接続機能(プロバイダ利用料)」が含まれていません。正確にいうと、NTT東日本、NTT西日本の2社はNTT法によって当該機能の提供をすることを禁止されています。この2社に直接申し込みをする場合には、別途インターネットプロバイダーと直接契約する必要があります。
ここが大きく誤解される点。「フレッツ光」はインターネット機能提供サービスではありません。これ単体では、あくまでもフレッツ光利用者(拠点)同士や、インターネットサービスプロバイダーの持つネットワークへつなぐだけのサービスです。
10Gpbsプラン
NURO光、auひかりなどがその代表格ですが、最近では最大通信速度10Gbpsという超高速の光回線サービスも登場しています。
NTT東日本、NTT西日本もこれに対抗して、「フレッツ光クロス」というサービスをリリースしました。
月額料金は6.930円(税込)。初期費用は「標準工事費19,800円(税込)+契約880円(税込)」がかかります。こちらもインターネット接続機能は当然提供されていないので、別途利用者にてインターネットサービスプロバイダーへ申し込み、契約が必要です。
高音質ひかり電話(0AB~J型IP電話)
フレッツ光単独で利用できるサービスの代表格が「ひかり電話」。これは固定のIP電話サービスです。IP電話と聞くと「050~」から始まる少し音質の悪い固定電話サービスを思い浮かべる方も多いかもしれません。
ひかり電話もIP電話サービスなのですが、専用の音声ネットワークや優先制御という技術を用いてIP電話ながら昔の加入電話と遜色のない高音質なIP固定電話サービスとなっています。
基本月額料金はフレッツ光とは別に月額550円。通話料は「固定電話向け 全国一律8.8円/3分」「携帯電話向け 17.6円/1分」。
加えて、電話番号も03~、06~といった0AB~J番号と呼ばれる電話番号帯を利用することもできます。
ひかり電話サービス単体で利用したい場合はインターネットに接続する必要がなく、別途インターネットサービスプロバイダーとの契約も必要ありません。もしひかり電話単体でのみ利用したい場合は、「フレッツ光ライト+固定電話」の組み合わせがオススメです。詳しくは公式ホームページをご覧ください。
ココに注意
■ 直接契約するメリットがない
■ 複雑な割引が継続中
■ IPv6による通信速度改善を考慮する必要がある
直接契約するメリットがない
現在はNTT東日本、西日本による光回線サービスの販売提供形態は「光コラボレーション」モデルが主流です。この2社へ直接申し込み&契約するメリットはほとんどありません。
光コラボレーション事業者の光回線サービスのほうが、インターネット接続機能を含めてすべて一元的に提供してくれる上、2年縛りの長期契約の条件などはあるものの、月額料金もおトクになる場合が大半です。
以下、直接契約するメリット例となります。
■ 【個人/法人共通】ひかり電話のみを利用したい(インターネット接続機能は必要ない)
■ 【個人/法人共通】フレッツ光クロスを利用したい(これを光コラボレーションモデルで提供する事業者は限られるため)
■ 【個人/法人共通】既に単独でインターネット接続プロバイダーの契約を持っていて、これを流用したい
■ 【法人共通】拠点間(本店、支店間など)VPN通信
などになります。このメリット例も個人向けではかなりニッチな需要です。
複雑な割引が継続中
2年定期更新契約による割引、期間限定割引といった条件付きの割引が固定の光回線の世界にはまだ残っています。
出典:総務省
フレッツ光の場合は、途中で解約すると違約金9,500円(非課税)(NTT東日本)、10,000円(非課税)(NTT西日本)が戸建ての場合で発生したりします。
この縛りが残っている点について十分注意して契約するようにしてください。
IPv6による通信速度改善を考慮する必要がある
フレッツ光を利用する際にはIPv6を利用した通信速度改善を考慮する必要があります。※詳しくはこちら。
「IPv6 IPoE接続対応」インターネットサービスプロバイダーを選ぶともに、対応ルーターも準備するようにしてください。
「IPv4 over IPv6」という通信方式もありますが、すべてのプロバイダーがこれに対応しているわけではなく、一部の固定IP通信が利用できなくなる可能性があるなどのデメリットもあります。
メリット、デメリットを理解した上でご自分にあた通信方式を採用するようにしましょう。
こんな方におすすめ
- ひかり電話サービスを単体で利用したい方
- NTTによる10Gbps光回線サービスを利用したい方(ご希望のコラボ事業者が提供していない場合)
- 法人で拠点間をVPN通信したい方
- 法人での固定IP電話サービスを単体で加入したい方
繰り返し同じことになりますが、フレッツ光を個人が直接NTT東日本、NTT西日本へ申し込み、契約するメリットはほどんどありません。それでも直接申し込みをしたい場合には、代理店などのホームページから代理店独自のキャンペーンを受け取りつつ契約することをおススメします。直接契約はキャンペーンも代理店に劣ることがほとんどです。この際には、キャンペーンの特典受取方法や注意事項は十分ご注意ください。