光回線工事のポイントはこちら
■ 光回線工事の概要
■ 【戸建て/集合住宅共通】回線終端装置(ONU)の設定場所を決める
■ 【戸建て/集合住宅共通】現場調査
■ 【集合住宅のみ】共有スペース利用許可申請
■ 光回線工事は100%実施できるとは限らない
光回線工事の概要
光回線工事は利用者宅に、物理的に光ファイバーケーブルを引き込み、回線終端装置(ONU)設置するまでの工事です。
回線終端装置(ONU):光信号とデジタル信号を変換する装置
通信事業者の役務、提供範囲はこの回線終端装置(ONU)までが原則。その下で利用するWi-Fiルーターは光回線サービスの役務外。自分で購入・用意して利用します。オプションサービスとしてWi-Fiルーターをレンタルした場合のみ、通信事業者の提供範囲となります。
ただし、最近では回線終端装置とWi-Fiルーターの機能を両方備えた一体型のルーターが通信事業者から提供される場合があります。この場合はルーターまでが提供範囲となります。
【戸建て/集合住宅共通】回線終端装置(ONU)の設定場所を決める
回線終端装置(ONU)の設置場所は工事業者が決めるものではありません。原則、利用者が決めます。
回線終端装置(ONU)の設置場所は重要です。そこにルーターを接続して、LANケーブルでパソコン等をつなぐ場合はすぐ近くにないと配線が大変です。Wi-Fiを利用する場合でも回線終端装置は(ONU)すぐに近くに親機を設置することになります。
オススメの設置場所は家の中心。最近では有線LANケーブルではなく、Wi-Fiを接続する機器が増えています。Wi-Fiの電波を家中に飛ばすために、なるべく家の中心に回線終端装置(ONU)を設置することがオススメです。
この際見落としがちなのが「コンセント」。回線終端装置(ONU)は電源が必要です。コンセントのないところには設置できませんので注意してください。
現場調査
光回線工事業者から「現場調査」が必要と言われる場合があります。
現場調査で確認することは「配線ルート確認」「回線終端装置(ONU)の設置場所」「穴あけ工事必要有無」「共用スペース内の光ファイバー空芯の有無」となります。
集合住宅の場合には共用スペース(MDF室とも呼ばれます)に工事業者が入室する場合があるので、事前にオーナーや管理会社に入室許可と鍵を申請しておきます。もし現場調査当日に入室許可がない状態で入室が必要になると、共有スペースに入ることができず、再度現場調査を日程を組みなおす必要があります。光回線の工事、利用開始が遅れる原因となりますので必ず事前に確認しておくことをオススメします。
なお、現場に光ファイバーの空芯がない場合には屋外での新たな光ファイバーの送り込み工事が必要になるので工事期間は長くなる場合があります。こればかりは利用者ではコントロールできない部分となりますので、これに該当してしまった場合には気長に工事が完了するのを待ちましょう。
【集合住宅のみ】共有スペース利用許可申請
回線工事当日も共有スペースに入室が必要になる場合があります。あらかじめ工事業者に回線工事当時に共有スペースの入室必要有無を確認しましょう。
とはいえ、必要有無に関わらず、入室の可能性があることをオーナーや管理会社に事前に伝えて許可を取っておくことがオススメ。入室ができないことによる、工事の遅れのリスクを減らすことができます。
この共有スペースへの入室可否はトラブルのもととなっているので注意してください。
光回線工事は100%実施できるとは限らない
光回線工事は100%できるとは限りません。配線ルートがなかったり、穴あけができなかったりすればNGとなることもあります。特に集合住宅でこの問題は発生する場合があります。代表的なケースを以下に2点挙げます。
共有スペース内スペース確保、木板設置NG:光の空き芯が足りない場合、新たに共有スペース内に木板を設置して、その上にPT、PD盤という光ファイバーを成端する装置を設置します。この木板の設置スペース及び木板は通信業者は原則的に用意してくれません。共有財産である一部スペースを、光回線の装置によって占有されることになるのではオーナー、管理会社へ許可を取るのが大変な場合があります。
集合住宅への光配線NG:前章でお伝えしたように配線方式は集合住宅ごとに決まっていて、VDSL方式やLAN配線方式は通信品質が劣化しやすい特性があります。そこで、マンションの一室に戸建て向けのプランで光配線を一本通したいという利用者もいます。ただこれも、オーナー、管理会社へ許可を取る必要があります。