2021年9月下旬より受付開始予定のKDDIオンライン専用プラン「povo2.0」を解説します。
この記事のポイント
■ オンライン専用ブランド「povo」
■ 月額料金0円「ベースプラン」
■ データトッピング
■ 通話トッピング
■ コンテンツトッピング
■ povo2.0専用アプリ
■ 月額料金0円の注意事項
■ 既存契約者(povo1.0契約者)の注意事項
■ povo1.0 と povo2.0の主な差分
オンライン専用ブランド「povo」
povoは、KDDIが提供するオンライン専用ブランド。auショップや家電量販店といった店頭では申し込みをすることはできません。サポートも乏しく、自己解決が基本です。
店頭を利用することができない代わりに、おトクな料金を実現しています。
通信品質は、auと同等。5G/4G通信対応。データ容量の範囲ならテザリングも可能です。ただし、キャリアメールは利用することはできません。
月額料金0円
従来povoは、契約者全員がデータ容量20GB月額2,728円の基本料金を支払う必要がありました。20GB利用する人もしない人も一律です。
povo2.0はこの基本月額料金を廃止。契約者は全員月額料金0円の「ベースプラン」に加入することになります。これが基本です。
【関連記事(povo1.0こちらを参照)】
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au新料金プラン「povo(ポヴォ)」を解説
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【月額料金0円(ベースプラン)でできること】
◇ 電話:通話料22円/30秒
◇ 国内SMS送信:3.3円/通
◇ データ通信:最大128kbps(データ容量利用量上限なし)
ベースプランの状態はいわば空の状態。この空の状態に機能を付け加える概念がトッピングです。
データトッピング
ベースプランの状態では、5G/4Gを利用した高速データ通信ができません。高速通信を行うためには、有料のデータトッピングを行う必要があります。
データトッピングは以下の通り。
◇ 1GB 7日間 390円
◇ 3GB 30日間 990円
◇ 20GB 30日間 2,700円
◇ 60GB 90日間 6,490円
◇ 150GB 180日間 12,980円
◇ データ無制限 24時間(1日)330円
利用可能な日数に注目。7日間、30日間、90日間、180日間、24時間と単位はバラバラ。購入するデータ容量が大きくなるほど、容量単価はおトクになるよう設計されています。
テレワーク等でスポット的に大容量通信が必要になった場合は、データ使い放題24時間330円がオススメ。(従来のpovo1.0は220円)
利用可能な日数内で既定のデータ容量以上高速通信をしてしまった場合は、通信速度は最大128kbpsに戻ります。規定日数を過ぎてしまった場合も同様です。
利用したい時に利用する分だけ購入することがコンセプト。プリペイド型といえるかもしれません。一方、データ容量が不足するたびに購入しなければならないので、これを手間だと感じる人には向きません。
通話トッピング
トッピングはデータ通信だけではありません。音声も対象。通話トッピング。
5分以内通話かけ放題:月額550円
国内24時間通話かけ放題:月額1,650円
上記は、スマホOS標準搭載の電話アプリで発信可能な通常電話。音声品質もIP電話のように劣化することはありません。
例えば、ベースプランにデータトッピングをせずに、「通話かけ放題」のみトッピングした場合は、月額1,650円の電話専用契約として利用できます。
コンテンツトッピング
データ通信、音声に加えて、コンテンツもトッピング対象です。
◇ DAZN:7日間 760円
◇ smash.:24時間 220円
povo2.0発表時点ではこの二つのコンテンツですが、これから他のコンテンツの追加が期待されます。
povo2.0専用アプリ
頻繁にトッピングをする必要があるということは、簡単にトッピングができないといけません。
従来のように、各携帯会社が用意している「マイページ」にログイン後、いくつもボタンをタップしてプラン追加を行う必要があれば面倒です。
そこで、povo2.0用の専用アプリが用意されます。サービス発表会では、2タップでトッピングが可能になると案内されました。使い勝手に期待。
従来のpovo専用アプリは「povo1.0」アプリとして継続します。
月額料金0円の注意事項
何もトッピングをしなくても月額料金0円で利用することができるpovo2.0。ずっと月額料金0円で利用できるのでしょうか。
最大通信速度128kbpsは決して快適に利用できる通信速度ではありません。しかし、IP電話、QRコード決済といった低容量のデータ通信では利用可能。楽天モバイルのバックアップ回線としてもいいかもしれません。月額料金0円の状態でも利用価値はあります。
しかし、残念ながらそう甘くはありません。
「180日間以上有料トッピングの購入などがない場合、利用停止、契約解除となることがあります」と記載があります。半年の間に何かしらの有料トッピングの利用が必要です。
有料トッピングだけでなく、音声通話、SMSで料金が発生した場合も対象外。ただし、この場合は期間内に660円超の課金が発生する必要があります。
月額料金が0円の場合、別途ユニバーサル利用料、電話リレーサービス料はかかりません。料金が発生した場合に、当該利用料がかかります。
既存契約者(povo1.0契約者)の注意事項
既存契約者(povo1.0)利用者向けの注意。povo1.0のデータ容量20GB、月額2,728円はそのまま利用できます。
povo2.0の利用を希望する場合には、別途手続きが必要。自動移行はしません。
povo1.0は2021年9月下旬をもって新規受付停止。以後、povoで申し込みが可能なのはpovo2.0のみになります。
povo1.0 と povo2.0の主な差分
【気になった主な「povo1.0とpovo2.0」の仕様差分はこちら】
■ データ容量が0GBの場合の通信速度:最大1Mbps⇒最大128kbps
■ auの家族割プラス:カウント対象⇒カウント対象外 ★
■ ご契約いただける方:20歳以上の個人のお客様⇒13歳以上の個人のお客様
■ データトッピング量:550円[31日間]⇒390円[7日間]
■ データ使い放題 24時間:220円[24時間]⇒330円[24時間]
■ 故障紛失サポート:auから継続可能⇒auから継続不可
■ LINEの年齢認証サービス:対応⇒非対応 ★
auの家族割プラスカウント対象外、LINEの年齢認証サービス非対応は注意。この他、詳細な仕様差分についてはこちらを参照してください。
こんな人におススメ
■ 利用方法に応じて最適な利用料金を支払い方
■ 都度トッピングすることを面倒と思わない方
■ 店頭サポートを必要としない方
決まった月額料金を支払うのではなく、都度トッピングで利用料金を支払う形となったpovo2.0。日本人には、馴染みのない課金形態ですが、様々な利用方法に対応できる点が魅力。
楽天モバイル、LINEMOにも十分対抗できる新料金。気になる方は以下のホームページからpovoをチェックしてみてください。