仕組みを理解する上でのポイントはこちら
■ 料金の構成は4つ
■ データ通信(インターネット)
■ 通信機器
■ 電話
■ オプション
料金の構成は4つ
光回線サービスは4つの要素で構成されています。この構成要素は「データ通信(インターネット)」「通信機器」「電話」「オプション」。
料金はこの4つの要素の合算が毎月の利用料として請求されます。特に重要なのが、左半分の「データ通信」と「通信機器」。
以下でこの構成要素ひとつひとつを解説します。
データ通信(インターネット)
光回線サービスの世界では一部を除いて常時接続(データ利用量無制限)が標準。光ファイバー網を使ってデータ通信(インターネット)を行います。
この利用料はこれまでお伝えしたように「プロバイダ利用料+アクセスライン利用料」で構成されます。NTT東日本、NTT西日本と直接フレッツ光を契約する形態では、この二つは異なる会社からそれぞれ請求され、コラボ光事業者や1社で提供できる事業者は「二つをまとめてサービス利用料」として請求します。この料金が大きく二つに分かれます。
戸建て向け料金:1戸建て向けに光ファイバーを敷設します。1世帯向けに光ファイバーを敷設するため通信速度が比較的優れ、まとまった需要がマンションに比べて見込めない分、料金が高くなります。
集合住宅向け料金:マンションやアパート向けに光ファイバーを敷設します。その料金は配線方式(次章で解説)やマンション需要によっても異なります。一般論として戸建て向けよりもまとまった需要が見込めるため料金は安くなり、まとまって通信する可能性が高くなるため通信品質が戸建てよりも優れない場合があります。
料金表示は携帯電話と異なります。1Gコース、5Gコース、10Gコース等と表記されていますが、これは利用できるデータ利用上限ではなく、最大通信速度を表します。この値が大きければ大きいほど通信速度が向上し、月額料金が高くなります。
ただし、戸建ての向けでも、集合住宅向けでも通信はあくまでも「ベストエフォート」。通信が込み合う時間帯(22時前後等)は通信速度が低下することがあります。特に、NTTの光回線サービスを利用している利用者は多く、込み合う時間帯での通信品質低下が顕著に表れる可能性があります。
通信機器
二つの目の要素が「通信機器」。具体的にはONU(回線終端装置)、Wi-Fiルーター(ブローバンドルーター)がこれに該当します。
通信会社や選択するプランによって、ONU(回線終端装置)のみ提供される場合と、ONU(回線集装置)の機能を兼ね備えた一体型Wi-Fiルーターが提供される場合があります。
ONU(回線終端装置):光信号とデジタル信号を変換する役割
Wi-Fiルーター(ブロードバンドルーター):お家の機器(パソコンやタブレット、IoT家電等)をインターネットに接続するための機器(詳しくは5章を参照)
一般的にONU(回線終端装置)は必須のためサービス利用料に含まれることが多く、Wi-Fiルーター(ブロードバンドルーター)はレンタル料として請求されることが多いです。ONU(回線終端装置)のみ提供される場合には、自分でWi-Fiルーター(ブロードバンドルーター)を用意する必要があります。自分で購入した場合にはこの利用料を毎月通信会社へ支払いする必要はありません。
電話
3つめの構成要素は電話。これは必須ではありません。
固定電話を利用したい場合にのみ「データ通信、通信機器」とは別途契約する必要があります。光回線を用いた固定電話は従来のメタル線を用いた加入電話の仕組みとは異なり、データ通信を利用したIP電話の仕組みで提供されます。
そのメリットは主に二つ。「電話番号」「割安な通話料金」
03-****-****、06-****-****といった電話番号は据え置き型の電話サービスでしか利用することができません。(一部一定の条件を満たしたクラウドサービス型固定電話サービスを除く)この電話番号帯の信頼は高く、この電話番号を利用したい、保持したいという方も一定数おられます。
そして、なんといっても通話料が安い。固定電話向けには全国一律「8円/3分」。携帯電話向けには「16円/1分」が標準料金。携帯電話の通話料金が「20円/30秒」だということを考えれば、電話を頻繁に利用する方にとっては加入を検討しても良いかと思います。
ただし、通話料とは別に基本利用料がかかるため、通話料と基本利用料金を二つを合計したうえで加入を検討してください。
オプション
最後はオプション。光回線サービスで代表的なオプションサービスは「ウイルス対策ソフト」。
この他通信会社によっては、クラウドサービス(写真のバックアップサービス)やサブスクリプションサービス(動画配信サービス)などを提供しています。これらはすべて任意加入となります。
ご自分に真に必要なものだけを加入するようにしてください。
ココがポイント
光回線サービスは長期契約による割引に注意
■ 2年定期契約
■ 長期利用割引
■ セット割引
2年定期契約
光回線サービスでは2年定期契約が主流。携帯電話のようにこれが規制される予定もありません。
2年間の利用を約束することにより、これを約束しない場合に比べて月額料金が下がるのが2年定期契約。そして、残念ながらほとんどの光回線サービスの料金表はこの2年契約ありきの料金が表示されています。
もし2年の途中で解約してしまった場合には解約違約金が1万円程度かかることが一般的です。(通信会社によって料金は異なる)
解約可能期間は契約開始日より2年満了した当月、翌月となる場合がほとんどです。解約可能期間には十分注意しましょう。
長期利用割引
光回線サービスの中には3年以上利用すると月額料金が割引になる長期割引を提供しているところもあります。
2年定期契約と長期割引を併用した場合の料金シュミレーションをしている会社も多く注意が必要です。
セット割引
すっかりお馴染みになった光回線サービスと携帯電話とのセット割引。多くの場合、割引されるのは光回線サービスの月額利用料金ではなく、携帯電話側の月額料金が割引されます。
光回線サービスを選ぶときは、利用している携帯会社のセット割引がどうかを確認すると月額料金の節約につながります。
注意なのは、セット割引を適用するには光回線側で指定のサービス、通信機器をレンタルしなければならない場合あります。セット割引の条件は必ず確認するようにしてください。